走り幅跳びの助走スピードについて
走り幅跳びは、陸上競技の跳躍種目の中でも、スプリント力が特に発揮される種目とも言えますね。
走り幅跳びは簡単に言えば、より遠くに跳ぶ競技なので、助走スピードを上げ、最高スピード近くまで加速した時点で踏み切れば、それだけ遠くへ跳べるわけです。
そして現在の走り幅跳びの世界記録は、マイク・パウエル選手の1991年の東京で行われた世界陸上選手権での8m95です。↓↓
動画を見ても分かりますが、100mを9秒台で走るのではないかと思うほどの助走スピードで走ってきて、走り高跳びのような高さで跳ぶのでまさに驚異的と言えますね。
また、この大会で2位だったカール・ルイス選手も素晴らしく、オリンピックの100m、200m、リレー、走り幅跳びと4冠を達成しているんですね。
このように、100mが速い選手は走り幅跳びで遠くまで跳べ、逆に言えば走り幅跳びが得意な選手は100mも速い傾向があります。
日本でも、インターハイの走り幅跳びで優勝し、その後に100mに転向した朝原宣始選手は良く知られていますね。
そして、走り幅跳び遠くに跳ぶ為に必要な要素としてまずあげられるのは、全力疾走に近い助走スピードでの踏切でしょう。
走りながら体をやや後ろに傾けて足を突っ張って踏み切るようにすることで、長軸方向の回転運動が起きて、水平方向の速度が上昇方向の力に変わり体が浮きます。
つまり、助走スピードが速いほど、水平速度が大きくなり遠くに跳べるということです。
しかし、距離を伸ばす為には踏切での角度も大切になります。
パウエル選手の跳び方を見ても分かりますが、当然角度が大きければ、それだけ体が大きな放物線を描くようになるので、より距離を伸ばすことが出来るようになります。
とは言え、踏切の角度を大きくすれば、助走スピードが減速してしまうことになるので、これでは遠くまで跳ぶことができません。したがって助走スピードを減速せずに踏み切れるスピードは全力疾走の最大95%程度、角度では20から25度程度と言われています。
もし、あなたが100mが速いのに幅跳びは思うような結果が残せていないなら、助走スピードを十分に活かし切れていないことが考えられるでしょう。
抜群の100m走力を走り幅跳びで活かせない選手の共通点とは?
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